ちょっと前の番組で某都知事のカタカナ語を面白おかしく取り上げていた。
ロックダウン、オーバーシュートやらエヴィデンス。
だけどいまやすっかり定着した感もある。
しかし、まて。
先日お客様にこんなこと言われたのを思い出した。
「ソムリエさんのワイン説明の言葉使いはわかりにくい」
とのこと。
おそらく前時代的な「ベルベットのような」とか「ミネラルが」といった言葉遊びに巻き込まれたという意のようで。
代表して「悪い事故にあったものとおもって」と謝罪しておきました。
僕自身は同業同士に限ってワイン用語使いますけどゲストへのご説明では日常会話に変換します。 ご年配の方も多ございますので。
一時期、「ミネラル使用禁止令」のような動きがありました。
使い方として「ミネラりーですね」「鉱物的なミネラル」といったヤツ。
そもそもミネラルとは何ぞや、となり。
まぁ便利なワードなんでソムリエとしては言葉の響きもいいので連発したんです。
一般の方は当然 (・・?) となる。
そして数年前は「ペトロール」。
最近に至っては「ピラジン」「フルーツドリヴン」。
ピラジンに至っては芳香化合物の名称でありWikipediaで調べてもそうとう掘り下げないと理解不能である。
悪いことは言わない、意味がわからない言葉は使うものではない。
専門家に任せておこう。
それは「シッタカ」というものだ。
何よりお客さまに伝わらない。
一般愛好家の方でもピラジン等を使う方もいらっしゃる。
同じ集まり同士ならけっこうですが、もし勤務先やらの会食での席で同僚や部下の前で「ピラジンがね」なんて言おうものなら「よ! ソムリエ!」とか「ワインおくわしいんですね!」と表向きは持て囃されるが2度とワインが出る店での会食には誘われなくなるだろう。
面倒くさがられて残念な思いをさせてしまいます。
そこはヤンワリ伝えましょう。
十数年前、某メーカーの担当者が「その件につきましては社内で"コンセンサス"を取りますので」などともっともらしく意識高いビジネス用語を豪語していたのを思い出した・・・。
「あんたのオフィス、10人も居ないんだからそんな難しく言わんでもいいんじゃね!?」 と内心思ってたりした。
その方、要は"コンセンサス" というワードを使いたいだけのオジサンである。
そして、
そんな今時ワイン用語を連発するご人のSNSを見かけると「ワインのことをはわかりやすくお伝えします」的なことを投稿してたりするんだが・・。
ワインをロジカルに捉えることは批判しませんしむしろ賛成です。
今までがゆるすぎたと思いますので。
ただ某都知事バリに言葉でマウント取りになるのはいかがなものか。
昨今はマウント取りたがる人には手厳しい時代になりました
私も気をつけよう。
その辺りは私にとってもマターでありますので、今回提示したエビデンスに基づいたファクトがありますので、コミットしてまいります。
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